X-S20とXC15-45mmで家の犬猫を撮るなら、まずいつもの距離で、何をどこまで写したいかを確かめましょう。キットで入る範囲と写りが足りれば、追加なしで大丈夫。足りない原因を分けてから、23・33・35mmの一本を考えます。対象はX-S20での静止画撮影です。
キットで全身と顔の距離を試す
- いつもの立ち位置から、犬猫の目線に近い低い位置で構える
- ズームを23mm・33mm・35mm付近に合わせ、全身・顔・周囲がどこまで入るかを見る
- 焦点距離は、撮った画像の撮影情報(Exif)で確かめる
- 23mm付近でも全身が入らず、部屋で下がれないなら今回は単焦点の追加を見送る
単焦点に替えても、焦点距離が同じなら犬猫が大きく写るわけではありません。変わるのは明るさと、ピントの合う範囲です。23mm付近で全身が収まらない部屋なら、15mm側まで使えるキットを続けたほうが撮りやすいでしょう。
最短撮影距離は「全身が入る距離」ではありません。最短撮影距離は、そこまで寄ってもピントが合うという限界の距離です。どこまで写るかは、焦点距離と立ち位置で決まります。
失敗写真の原因を三つに分ける

じっとしているときと、歩いたり遊んだりしているときの写真は分けて見ます。画面全体が同じ方向に流れていれば手の揺れ。背景は止まっていて、動いた足や顔だけが流れていれば被写体ブレ。輪郭はくっきりしているのに、背景や首輪など目とは別の距離にピントがあればピント外れが疑われます。ただし、見た目だけでは原因を一つに決められない写真もあります。
対処は一度に一つずつ。まとめて変えると、何が効いたのか分からなくなります。
- 光と位置:明るい窓側へ撮る場所を移す
- 露出:シャッター速度・ISO・絞りのうち一つだけ変える
- AF:フォーカスモードや被写体検出の設定を見直す
明るい一本を比べるのはこんなとき
- キットで画角はもう合っている
- 窓側など、光と位置を変えてもまだ暗い
- 動きに必要なシャッター速度にするとISOが上がり、ノイズが許せない
明るいレンズは、同じシャッター速度でより多くの光を取り込むための手段です。手ブレ補正やAFとは別の働きなので、分けて考えましょう。また、開放F1.4がいつも正解とは限りません。絞りを開けるほど、ピントの合う範囲は浅くなります。鼻先と目で距離が違う顔のアップでは、どこにピントを置くかがより大事です。
反対に、次のどれかに当てはまるなら追加しなくて大丈夫です。
- 光や位置を変えたらキットで足りた
- ズームで画角をよく変えたい
- 候補の焦点距離では全身が入らない
家の撮影位置から候補を一本に絞る

キットで試した焦点距離のうち、いちばんしっくりきたものに近い一本を候補にします。画角が合う候補で、明るさと重さを比べます。AFは、いつもの動きで実際に試して確かめたいところです。
XF23mmF1.4 R LM WR|全身と周りを残したい
- 35mm判換算35mm相当
- 375g(キャップ・フード除く)、最短撮影距離0.19m
- 旧型のXF23mmF1.4 Rとは別のレンズ
キットの23mm付近で、全身と周りの様子が入った人向けの候補です。寝床や窓辺など、暮らしの場面ごと残したいときに合います。数値は富士フイルム公式の仕様ページで確認できます。
XF33mmF1.4 R LM WR|33mmの画角でF1.4が欲しい
- 35mm判換算50mm相当
- 360g(キャップ・フード除く)、最短撮影距離0.30m
33mm付近の写り方が合っていて、さらにF1.4の明るさが必要な場合に限って比べる一本です。画角が合わないなら、F1.4でも解決しません。仕様は公式の仕様ページにあります。
XF35mmF2 R WR|画角が合い、軽さを優先したい
- 35mm判換算53mm相当
- 170g(キャップ・フード除く)、最短撮影距離0.35m
33〜35mm付近の画角が合っていて、F1.4までは要らないから軽いほうがいい、という人向けです。33mmとの写る範囲の差は小さいため、33mmで全身が入らない部屋が35mmなら入る、ということはありません。仕様は公式の仕様ページで確認できます。
X-S20の動物検出AFと手ブレ補正を確かめる
⚙︎ X-S20の静止画AFを確かめる
静止画の公式ガイドでは「動物」で犬猫を検出・追尾します。人用の瞳AFとは設定が別です。枠が出ても狙う目に合う保証にはならず、撮った写真の拡大確認も必要。フォーカスモードとAFモードは、手元のファームウェアと静止画の画面で確かめてください。X-T5など別のX機へ同じ操作を当てはめないようにします。
X-S20のボディ内5軸補正やXC15-45mmのOISは、カメラの揺れを抑える役割です。犬猫自身の動きには、必要なシャッター速度と光を先に確認しましょう。ブレ防止モードの「動き認識」は速度を制御する別機能で、ISO固定では働かないなどの条件があります。
キットを続けるか、候補を一本だけ借りて比べる

- 同じ部屋・似た光・同じような姿勢や動きの場面で、キットと候補一本を撮る
- 比べるのは画角・持ちやすさ・ピント・写りの四つ
- 光・速度・画角を確かめてもピントの問題が残るなら、認識枠・AFの動き・FWを先に確認
画角が合い、必要な速度と納得できる写りの両立が難しいなら、買う前に候補一本を借りて比べられます。光・速度・画角とAF設定を確かめてもピント問題が残るときは、別ボディとの比較試用を考える選択もあります。ただし、動物に同じ動きをさせる必要はありません。追い回したり、無理に抱えたりしないこと。自然と似た場面になったときに撮り比べれば十分です。
なお、屋外を走る犬は、距離も速さも必要な画角も室内とは違います。この記事の一本や設定をそのまま当てはめず、別に考えてください。
別の用途まで比べたいときに
- 画角の候補を広げるなら、Xマウントの用途別レンズ比較へ。
- 別に子供も撮る場合は、子供の近くで使う23・33・35mmの選び方も参考に。そちらはX-T5を想定した別のケースです。
- 室内でも画角を変えたいなら、X用の明るい標準ズームを含むサードパーティ比較へ。
この記事で紹介した機材
FUJIFILM XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ
レンタル料金・条件を見るFUJIFILM XF23mmF1.4 R LM WR
レンタル料金・条件を見るFUJIFILM XF33mmF1.4 R LM WR
レンタル料金・条件を見るFUJIFILM XF35mmF2 R WR
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