APS-Cで50mmは使いにくい?室内の狭さと活かせる撮り方

室内で壁までの余裕を確かめながら撮影する人のイラスト


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「最初の単焦点レンズは50mmがおすすめ。」

カメラを始めたばかりの頃、どこかでこんなアドバイスを見かけたことはありませんか。
ぼくもそのセオリーを信じて、最初は50mmのレンズを追加購入しました。

でも、自分のAPS-C機に装着してファインダーを覗いた瞬間、「あれ?」と戸惑ってしまったんです。
一歩下がっても、二歩下がっても、撮りたい被写体が画面に収まりきりません。

初めての単焦点、もちろんテンションも上がりましたし写りも抜群に良い。

「めっちゃボケるやん。トロトロやん…」

と思いました。

その反面、「え?」と思うことも。

想像していたよりもずっと画角が狭くて、最初はどう使えばいいのか悩みました。
実は「50mm単焦点」には、センサーサイズによる意外な落とし穴が潜んでいたんです。

せっかく買ったレンズを引き出しの奥に眠らせないために、以下のポイントを一緒に整理していきましょう。

  • 50mmの焦点距離とAPS-Cでの75mm・80mm相当の画角
  • 室内で全身や周囲を入れる撮り方と、顔や一部を切り取る撮り方
  • 手持ちのズームで購入前に写る範囲を確かめる手順

紹介する50mmレンズ

APS-Cで50mmが狭く見える理由

50mmという焦点距離は、装着するカメラが変わっても50mmのままです。APS-Cではフルサイズより写る範囲が狭くなるため、35mm判換算の画角を分けて考えます。

ぼくが初めて50mmを使ったとき、目で見たままの自然な景色が撮れると期待していました。
しかし実際には、想像していたよりもずっと狭い範囲しか切り取れなかったんです。

なぜこんなことが起きるのかというと、カメラの心臓部である「センサーサイズ」が関係しています。

50mmのまま、画角は75mm・80mm相当になる

センサー換算係数の目安50mmの35mm判換算画角
フルサイズ1.0倍50mm相当
APS-C(SONY・Nikon・FUJIFILMなど)約1.5倍約75mm相当
APS-C(Canon)約1.6倍約80mm相当
マイクロフォーサーズ2.0倍100mm相当

「50mm=標準レンズ」という説明は、主にフルサイズでの画角を前提にしています。APS-Cではセンサーが受け取る範囲が狭いため、同じ50mmでもフルサイズの約75mm相当、Canon APS-Cでは約80mm相当の範囲が写ります。

レンズが75mmや80mmへ変わるわけではありません。焦点距離は50mmのままで、35mm判換算した画角が変わります。センサー別の基礎と35mmとの比較は、50mmが標準レンズと呼ばれる理由で整理しています。

全身や周囲を入れるなら、下がれる場所を確認する

室内で画面に入れたい範囲と後ろの壁を確認する撮影者のイラスト

75mm・80mm相当の画角で全身や周囲を入れにくいのは、室内のように後ろへ下がれる距離が限られる場面です。
ぼく自身、シェアスタジオで友人の全身を撮ろうとして、壁に背中を強くぶつけそうになった経験があります。

たとえば、こんな状況で困った経験はないでしょうか。

  • 全身を入れたいのに、壁や家具があって後ろへ下がれない
  • 人物だけでなく部屋の様子も残したいのに、周囲が画面へ入らない
  • 自撮りでは腕を伸ばしても顔のアップになりやすい

一方で、顔や上半身、小物の一部を切り取りたい場面では、この狭い画角を活かせます。50mmそのものが使いにくいのではなく、入れたい範囲と撮影場所が合うかで判断します。

公園で人物の表情を切り取る撮影者のイラスト

APS-Cで使う50mmレンズを比べる

ここでは、SONY Eマウントの50mmレンズ2本を例に、レンズ内手ブレ補正と対応フォーマットの違いを見ます。価格の優劣ではなく、自分のボディと撮り方に必要な機能で比べます。

SONY FE 50mm F1.8(SEL50F18F)

FE 50mm F1.8はフルサイズ対応で、質量は約186g。レンズ内手ブレ補正はありません。

SONY E 50mm F1.8 OSS(SEL50F18)

E 50mm F1.8 OSSはAPS-C用で、質量は約202g。レンズ内手ブレ補正を搭載しています。

手ブレ補正の有無を撮り方とボディで判断する

ぼくは以前、将来を見据えてフルサイズ用のFE 50mm F1.8(SEL50F18F)をあえて選んだことがあります。レンズ内手ブレ補正がないため、使うボディや撮り方も含めて考える必要がありました。

しかしレンズ内に手ブレ補正がなく、手持ちで撮るたびに写真がブレてしまって本当に苦労しました。手ブレの出やすさはシャッタースピード、本体側の補正、構え方にも左右されます。動く人物の被写体ブレは別の問題なので、OSSの有無だけで防げるとは考えません。

比較項目FE 50mm F1.8E 50mm F1.8 OSS
対応フォーマット35mmフルサイズAPS-C
質量約186g約202g
レンズ内手ブレ補正なしあり
APS-C装着時の画角約75mm相当約75mm相当

動画の画角は機種と設定で確認する

動画では、記録方式やフレームレート、電子手ブレ補正のモードによって静止画より写る範囲が狭くなる機種があります。50mmが一律に85mm相当になるわけではありません。

自撮りや歩き撮りに使うなら、使用するボディの動画設定でクロップの有無を確認し、実際に使う記録方式と補正モードで写る範囲を試します。SONYにも記録設定で画角が変わる例があるため、公式ヘルプの画角説明を確認してください。

50mmが狭いなら35mm前後も候補にする

APS-Cでフルサイズ50mmに近い写る範囲が欲しいなら、35mmは約52.5mm相当(Canon APS-Cでは約56mm相当)になるため候補です。ただし、室内で全身や周囲まで入れたい場合は、さらに短い焦点距離が必要なこともあります。

35mmと50mmの一般的な違い、撮影位置と遠近感の関係は、50mmと35mmの画角比較で確認できます。

購入前は手持ちのズームで50mmを試す

撮りたい場面をノートで整理し、手持ちのカメラで試す準備をする人のイラスト

手持ちのズームに50mmが含まれているなら、購入前に自分の部屋で写る範囲を確認できます。

  • ズームを50mmへ固定する
  • 安全に立てる位置から全身や周囲が入るか確かめる
  • 入らなければ短い焦点距離へ戻して必要な画角を探す
  • ボケや明るさは単焦点レンズの再現ではないと区別する

詳しい試し方は、キットレンズの次を選ぶ前のテストで説明しています。ズームで画角を確認したあと、ボケや暗い場所での使い勝手まで試したい場合はレンタルも選択肢になります。

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