X-E5のレンズ選びは、今の写真に足りないものを一つ決めると絞り込めます。近づいて撮れる場面が多く、暗さにも困っていないなら、キットのXF23mmF2.8 R WRを使い続けるのが無駄のない選択。2本目は、足りないものがはっきりしてからでも遅くありません。
せっかく小さなX-E5を選んだのに、レンズで大きく重くなっては持ち出す回数が減ってしまう。そう感じる方も多いはずです。
顔をもっと大きく写したい、暗い室内でブレる、旅先で広く入れたい。そんな不満と、レンズ交換の手間を基準に比べていきます。
この記事では23mmを使い続ける場合を基準に、35mmの単焦点2本と性格の違うズーム2本を比べます。メーカー公表の重さと長さも併記するので、普段のバッグに収まるかを考えながら選べます。
目次
FUJIFILMレンズ一覧
紹介する5本を、本文と同じ順に並べました。料金は各カードで、在庫は利用するレンタルサービスのページで確認できます。
キットからの選び方

まずは今の写真を見返して、足りないものを一つに絞ります。下の4つのどれにも当てはまらなければ、レンズは追加せず23mmで撮り続けて問題ありません。
顔をもっと大きく写したい
最初に試したいのは、23mmのまま一歩近づくこと。撮影者が同じ位置に立つなら、35mmは23mmより狭い範囲を写すため、顔は大きく写ります。
ただ、23mmで近づいた写真と35mmで離れて撮った写真は、背景の入り方や遠近感が変わり、同じ仕上がりにはなりません。子どものそばまで寄れない、相手に構えさせたくないなど、距離を詰められない場面が多いなら35mmの出番です。
暗い場所でブレる
23mmのF2.8に対して、F2なら約1段、F1.4なら2段明るくなります。同じISO感度で撮るなら、そのぶんシャッター速度を速める余地が生まれる計算です。
X-E5のボディ内手ブレ補正は手の揺れを抑えるものの、動いている人のブレまでは止められません。室内で動く家族を撮る機会が多いなら、補正に頼るより明るいレンズを選ぶほうが解決に近づきます。
もっと広く写したい
23mmの画角は35mm判換算で35mm相当。旅先の建物や室内を、後ろへ下がらずに収めたい場面が多いなら、20mm相当から使えるXC13-33mmF3.5-6.3 OISが候補に入ります。
レンズ交換を減らしたい
広めの画角から少し寄った画角まで、1本で済ませたい人にはXF16-50mmF2.8-4.8 R LM WR。単焦点より重く長くなるため、普段の持ち歩き方と合わせて考えたいレンズです。
なお、XF27mmF2.8 R WRは41mm相当・84gの軽いレンズ。ただ開放F値は23mmと同じF2.8で、画角の差も35mmへ替えるときより小さいため、小ささだけを理由に買い足す必要は薄いでしょう。
FUJIFILMの単焦点

単焦点は、キットの23mmを基準にして、35mmを足すかどうかで考えると整理できます。35mmの2本は画角が同じなので、明るさと大きさに加えて、AFの方式や動作も比べたいところです。
FUJIFILM XF23mmF2.8 R WR
X-E5を小さく持ち歩くなら、すべての基準になるのがこの23mm。街歩きでは目の前の景色をそのまま切り取りやすく、家族も、距離を詰められる場面なら大きく写せます。
2本目を探す前に、近づいて撮る、明るい場所を選ぶといった撮り方で解決できないかを試しておくと安心です。それでも残った不満こそが、追加するレンズの役割になります。
FUJIFILM XF35mmF2 R WR
23mmと同じ位置から写す範囲を狭め、人物や料理を大きく見せられる1本。F2の明るさがあるので、夕方の街や室内でもシャッター速度を確保しやすくなります。
重さは23mmの2倍近くになるものの、今回の35mm2本では軽いほう。画角を変えたいうえに暗さにも少し余裕がほしい、という人が最初に検討しやすい2本目です。レンズの特徴はXF35mmF2 R WRのレビューで詳しく紹介しています。
FUJIFILM XF35mmF1.4 R
画角はXF35mmF2 R WRと同じで、主な違いは明るさと大きさ。F2よりさらに約1段明るく、暗い室内で同じISO感度なら、シャッター速度をもう一段上げる余地があります。
とはいえ、F1.4で撮れば必ず良い写真になるわけではありません。絞りを開けるほどピントの合う範囲は浅くなるため、場面に応じて絞る前提で選ぶのが現実的です。
F2との重さの差は17g。F2は小ささと静かなAF、F1.4は暗い場所での明るさを優先するときの候補です。2本の違いはXF35mmF1.4 RとF2の比較にまとめました。
FUJIFILMのズーム

ズームは、23mmからどちら側へ広げたいかで選ぶと迷いません。広角側を足すならXC13-33mm、23mm前後から望遠側まで1本で回すならXF16-50mmという関係です。
軽さで勝るのはXC13-33mm、望遠側の長さと広角端の明るさで勝るのはXF16-50mm。どちらも単焦点の23mmより暗くなる焦点域があるため、暗い場所での撮影をどう補うかも一緒に考えておきたいところです。
FUJIFILM XC13-33mmF3.5-6.3 OIS
23mmより広い20mm相当から使え、旅先の街並みや室内を引いて収めたいときに頼れるズーム。持ち運ぶあいだは収納状態で短くなり、125gと軽いのも旅行では助かる点です。
一方、撮影時は鏡筒が伸びるため、使っている最中の長さは収納時の印象より長め。開放F値も23mmのF2.8より暗いので、明るい屋外では広角に使い、暗い場所は23mmに任せる組み合わせが無理なく使えます。
FUJIFILM XF16-50mmF2.8-4.8 R LM WR
24mm相当の広さから76mm相当まで届き、23mmと35mmの画角をまたいで撮れる標準ズーム。旅行中にレンズを付け替えたくない人にとって、分かりやすい選択肢です。
広角端のF2.8は23mmと同じ明るさですが、望遠側ではF4.8まで暗くなります。76mm相当は少し離れた家族の表情を狙うには役立つものの、遠くを走る運動会やスポーツまでこの1本で足りるとは限りません。
今回の5本では最も重く長いレンズでもあります。X-E5を小さく持ち歩くことを優先するなら、交換の手間とのどちらを取るか、一度考えてから選ぶと後悔が少なくなります。
FUJIFILMの互換性と補正
紹介した5本は、いずれもFUJIFILM Xマウント用。X-E5はXマウントのAPS-C機なので、そのまま装着して使えます。本文の「〇mm相当」は、35mm判に換算した画角の目安です。
X-E5は5軸のボディ内手ブレ補正を搭載しています。静止した建物や夜景など、手の揺れが原因のブレを抑える助けになる機能です。
X-E4と違い、レンズ側にOISがなくてもボディ内補正を使えるため、OISの有無だけで候補を絞る必要はありません。X-E4で小型レンズを使った記録は、X-E4おすすめレンズの記事で読めます。
製品名のWRは防塵・防滴の表記ですが、レンズがWRでもカメラ全体が雨に強くなるわけではありません。雨の日に持ち出す予定があれば、ボディ側の仕様も公式ページで確かめておくと安心です。Xマウントのほかのレンズも見比べたい方は、FUJIFILM Xマウントのレンズを幅広くまとめた記事も参考になります。
まとめ:欲しい写真で選ぶ
近づいて撮れて、暗さにも困っていない。それならXF23mmF2.8 R WRのままで十分です。足りないものがはっきりした時点で、その役割に合う1本を足すのが無駄のない順番になります。
顔を大きく写しつつ少し暗さにも備えるならXF35mmF2 R WR、暗い室内での明るさを優先するならXF35mmF1.4 R。広さを足すならXC13-33mmF3.5-6.3 OIS、交換の手間を減らすならXF16-50mmF2.8-4.8 R LM WRが役割に合います。
購入前に画角や重さを確かめたいときは、レンタルで数日使ってみる方法もあります。条件別の一覧は、FUJIFILM Xマウントの単焦点レンズとFUJIFILM Xマウントの標準ズームから探せます。
関連する使用記録・比較
仕様の出典:FUJIFILM X-E5公式仕様、XF23mmF2.8、XF35mmF2、XF35mmF1.4、XC13-33mm、XF16-50mm。重さはレンズ単体でキャップなどを除く値です。
